おうっ!
寿司職人を長いことやっていると、お客との接し方というのは慣れてくる。
接客というのは慣れだなとつくづく思うわけだ。
最初にカウンターに立った時なんかは、寿司を握ることなんてのは問題なくできても、客と話するってことが物凄く苦手だった。
まして、初めてカウンターに立った小僧のおいらなんてのは、お客にしたら旨い酒の肴なわけだ。
イジられて、苦笑いや愛想笑いをされるのが仕事になる。
そんなことを繰り返していくうちに、客慣れして軽くかわせるようにもなるし、気の抜き場も覚えてくる。
そうなってからが、本当のお客との対等のコミュニケーションがとれてくるようになる。
お客ってのは、誰しもワガママなわけだ。
お客である自分を、ないがしろにされるのはもってのほかである。
自分のことだけを、しっかりと相手してほしい。
しっかりと接客してほしいと思っている。
「私だけを見て!」っていう、やきもち焼きの恋人とおんなじ心境だ。
となりの客よりも笑顔で対応してほしい。
隣の客よりも、良いものを出してほしい。
隣の客よりも・・・
という心境を持っている。
なので、裏を返せば、ひとりの客にだけ特別な愛想を使ってサービスしていると、その隣の客は気分を害するってことだ。
そうなると、タチが悪い。
それがクレームになる場合もある。
ましてや、二度とこないという状況にもなる。
おいら達は、接客だけでなく調理もしているわけだが、おいら達からすると何百個と握る寿司の中の一つを客は食べるわけだが、お客からすれば、その一つが全てなわけだ。
これは、サービス、つまり接客でも同じことが言える。
おいら達や、サービスをしているスタッフは、毎日、たくさんの接客をしている。
そのたくさんの中の接客のなかで、ひとりのお客にだけ集中して全力で接客するのは無理なことだ。
ましてや、初来店の客なんてのは、どんな客かもわからないし、どのように接して良いかわからないというのが本音だ。
しかしだな、さっきの寿司の話と同じことだが、お客はおいら達にとっては100人の中の一人なわけだが、客にとってはおいら達は1人なわけだ。
そんで、お客はおいら達に100%以上の接客や応対を望んでいるわけだ。
つまり、お客の心の中には“独占欲”があって、おいら達が自分の事を好きになってくれる事を望んでいる。
恋人と同じだ。
全面的に話を聞いてほしい。
全面的にワガママを聞いてほしい。
全力で、私の客としての立場を愛してほしいわけだ。
つまり、お客ってのはめんどくさいワガママな生き物だと理解して、その真理を理解する事で対応も変わってくる。
そうすると、どんなお客にでも気持ちの良い対応ができるようになってくるってもんだ。
どんな客にでも差別をしないってだけで、人気寿司職人になるってわけだ。
これは、例えば営業しているお前。
販売をしているお前。
製造業で働いているお前。
みんなに共通する事だぞ。
結局な、人と関わる事でしか仕事ってできないわけだから、上手くやったほうが良いに決まってる。
おいらは、まだ、利己的で自己中なので、表面上でのアドバイスだが、聖人君子になれる日も続けていれば来ることと思って毎日生きてるぞ。
今日もいい話してしまったな(笑)
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タダ読みは無しだぞ!(笑)
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